男性不妊の原因

男性不妊男性不妊の原因は、日本では昔から慣習的に主に女性に問題があると考えられています。子供ができないことが原因で、女性は苦しい立場に立たされ、夫婦間だけではなく嫁姑の問題に発展することも多いようです。

しかし、実際不妊は女性だけに原因があるのは約40%で、男性のみ・または男女共に原因があることが約45%とされています。つまり半数以上に男性の側になんらかの異常があり、そのような場合を「男性不妊」といいます。

精液に異常がある場合が多い男性不妊

男性不妊男性不妊の原因は、精液に異常がある場合が大体8割をしめており、ほとんどが精子をつくる機能に関することです。

このような場合、精液の見た目も普通で、痛みなどの症状は全く無いので、奥さんが産婦人科を受診して異常がなく、何度も説得されて仕方なく男性が精液検査をして初めて男性不妊がわかることがほとんどです。

この50年間というもの、人間、動物、そして魚でも、「精子の数」が "減少" し続けていると報告されています。

大気の汚染や食生活(インスタント食品など)食品の保存や着色物質の他、ポリ袋やプラスチック容器に入ったものを、電子レンジで温めるとプラスチックが熱されたときに浸出する化学物質や、ほとんどの殺虫剤に使用されている内分泌撹乱化学物質、いわゆる「環境ホルモン」と呼ばれる一連の化学物質が動物の生殖システムに大きな影響をもたらし、精子に関しては、精子の量と運動能力がダウンしているという研究結果が、世界中で報告されています。

成人男性の精子数は、およそ50年前とくらべて半減しているといわれていますし、WHO(世界保健機関)の発表では、精子の運動率も20年前とくらべて80%から50%にまで落ちたという報告があります。

不妊でも、「男性不妊」は極めてデリケートな問題であり、周りに話しにくいだけに、ご夫婦で積極的に取り組む必要があると思います。

男性不妊は、次の3通り

1.性機能障害:(性交や射精にかかわる障害)・性欲の減衰により、性交回数が減る  
・勃起障害(ED)  
・射精ができない
・降圧剤・潰瘍対処薬・向精神薬などの服用による男性ホルモンの低下

2. 造精機能障害:(精子の産生にかかわる障害) 精子を造る能力に問題がある。原因が不明なものが多く、男性不妊の80~90%を占めます。これには、乏精子症・精子無力症・精子奇形症・精索静脈瘤などがあります。

精子は高熱に弱く、高温環境下での仕事、40度以上の高熱が続くなどでも造精機能が低下するといわれています。したがって、男性不妊の改善には、こう丸(精巣)をなるべく体温より低い温度の環境におくことが大切です。精巣が精子を作り出すには、体温より数度低い状態が最適です。しかし、最近の男性がはく、ぴったりとしたブリーフやジーンズは、熱をこもらすので精巣の温度を上げ不妊の原因になります。

また、ノートパソコンをひざの上で使うと、こう丸が温まることが最近指摘され不妊の原因になるだけではなく電磁波放射線を浴びる環境は当然ながら避けた方がいいのです。男性のあなたが子どもを作ろうと思われているなら、なるべく精巣の環境を考え、風とおしのよい服装が良いでしょう。不妊改善には、下着はブリーフよりもトランクスがよいということです。

また、成人してからのおたふく風邪は、精巣炎を発症し、精子数や運動率が下がったり、無精子症となる場合もあります。

3.精路通過障害:(精子の通り道「精管」に問題があり、射精された精液に精子が混じらない障害)精路通過障害は、男性不妊の5~10%を占めます。精子の通り道である精巣上体・精管が、クラミジア性感染症などで炎症を起こし、詰まったり狭くなったりして、無精子症や乏精子症などを引き起こします。

精管に問題のある場合は子供のころの鼡径ヘルニア手術による詰りやパイプカット手術、先天性の精管欠損症などがあります。「男性不妊」と漢方の関係では、基本的には「生殖軸の源は腎にある」と考えます。「腎虚」が中心で「補腎」が対処のベースになります。

その上に、個人の体質により、「肝」、「脾胃」、「心」の臓腑・経絡も関係してきますので、症状をよく聞き弁証することが重要です。

Y染色体が消滅の危機

Y染色体が消滅の危機染色体2009年1月18日にNHKで放送されたスペシャル番組「女と男」の中で、男性不妊に関して、Y染色体が消滅の危機との報告が紹介されました。

Y染色体は男性だけが持つ遺伝子で男の赤ちゃんを決定する唯一の染色体だけではなく、妊娠に不可欠な「胎盤」をつくる遺伝子でもあります。Y染色体の消滅は、人類の消滅に直結する重大事ということです。

本来は、X染色体もY染色体同じ大きさだったのが、現在では、X染色体1,098Y染色体78ということが判明しています。

私たち哺乳類はオスがいなければ子孫をつくれないのですが、男性消滅の危機が高まってきているようです。また、北欧やオーストラリアの研究では、男性のY染色体小さくなる現象の他、精子の量と運動率が著しく低下しており、最近の研究発表では成人男性の一回の射精質では、デンマークが一番深刻で4,600万個程に減少しているそうです(4,000万個以下になると妊娠できなくなる)

日本もほぼ同数の結果のようで問題視されてきました。フィンランドでは、精子の数が5年間の間で27%も下がり、原因の特定が急がれています。

乏精子症について

乏精子症乏精子症とは、精液中の精子数が少ないことです。

精液(射精液)は、液性成分であり容積の90%以上を占める精漿(副睾丸・精管・精嚢腺・前立腺・尿道球腺・尿道腺の分泌部からできた細胞外液)と固形成分である精子からできています。

男性の正常の精液には、1ccに2,000万~1億の精子がいます。1ccに2,000万の精子がいない男性の場合「乏精子症」とされ男性不妊の原因となります。残念ながら乏精子症の8割近くが原因不明のものですが、明らかに乏精子症の原因とわかっていて治療可能な病気に精索静脈瘤という男性不妊に関係する病気があります。

この精索静脈瘤は、静脈瘤という血管の束が睾丸の周囲にでき、睾丸の温度を上昇させるために精子数が減り男性不妊となることもあります。精索静脈瘤は手術によって治すことができ、手術をしない場合とくらべて妊娠率は約6倍という報告もあります。

無精子症と精子無力症

男性不妊の場合では、「無精子症」といって、精液の見た目は普通ですが顕微鏡で観察すると精子が全くいないものです。染色体に異常があって生まれつき睾丸が精子を作っていない場合もあります。他に市販の胃薬を男性が常用することで、プロラクチンというホルモンが高値となり、精子の運動率が低下する「精子無力症」もあります。

子供がなかなかできない場合、恥ずかしがらずに奥さんばかりに責任をおしつけず、男性も一度精液検査を受けられることが男性不妊治療には重要です。

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